【神経圧迫説と神経牽引説】

痛みや不調の原因、実は“引っ張られてる”から?

「神経が圧迫されて痛みが出る」—そんな話、聞いたことありませんか?
実はそれ、長年信じられてきた神経圧迫説という考え方。でも近年、それに対する新しい視点として神経牽引説(けんいんせつ)という考え方も注目されてきています。

今回は、この2つの理論についてわかりやすく解説していきます。

神経圧迫説とは?

神経圧迫説は、ヘルニアや骨の変形などで神経が物理的に圧迫されることで、痛みやしびれが生じるという考え方です。
たとえば、椎間板ヘルニアが神経に触れると、そこから脚に向かってしびれや痛みが出る、といった説明がされます。

この理論は、長年にわたり整形外科や整体の世界でも広く採用されてきました。

しかし…

圧迫されても“痛くない”?

近年の研究では、「圧迫されているはずの神経でも、痛みを感じていない人がいる」ことが分かってきました。
MRIで見るとヘルニアがあるのに、まったく痛みがない。逆に、何も映っていないのに強い痛みを訴える人もいる——そんな矛盾が多数報告されているのです。

そこで注目されたのが…

神経牽引説とは?

神経牽引説は、神経が“引っ張られる”ことによって痛みや違和感が生じるという考え方です。
圧迫というより、「神経にテンションがかかる」ことで過敏になり、痛みを感じるようになるというもの。

筋膜や関節の動きが悪くなることで神経が滑らかに動かなくなり、ストレスがかかる状態。
これが“引っ張られた”状態を生み、結果的に神経に刺激が入って痛みが出る—という仕組みです。

どちらが正しいの?

実際のところ、「圧迫」も「牽引」も、どちらか一方が正しいというわけではありません。
痛みの原因は人それぞれで、両方の要素が複雑に絡み合っていることも多いのです。

しかし、“痛み=圧迫”という固定観念だけでは、改善に至らないケースがあることも事実。
だからこそ、「引っ張られている」という視点を持つことが、改善のヒントになるかもしれません。

整体やボディケアでできること

最近のボディケアでは、神経の動きや滑走性を整えるアプローチが増えてきています。
ただ筋肉を揉むのではなく、神経の通り道を整えて、スムーズに動ける状態をつくることがポイント。

緊張している筋膜をゆるめたり、関節の動きを丁寧に導いたり、
まさに“圧迫”より“牽引”を意識したケアが、これからの新しいスタンダードになるかもしれません。

まとめ

痛みや不調の原因は、必ずしも「圧迫」だけではありません。
引っ張られている、動きが悪くなっている—そんな見えにくい部分に目を向けることが、根本改善の近道になることも。

「痛みの原因は何か?」を見直すことは、自分の身体との向き合い方を変える第一歩です。

ハーモニーフィットネス 赤坂ではそんなお悩みを解消できるよう、お手伝い致します。

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